先週(2025年5月13日~17日)のドル円は、週の前半に148円台まで上昇したものの、その後は失速し、一気に145円台まで下落する展開となりました。
実際の値動きは予想以上に激しく、「上がったと思ったら、もう下がってる…」と戸惑った方も多いかもしれません。私も何度か「目線を変えるタイミング」で迷いました。
この記事では、月足~1時間足までのチャートを通して、先週の値動きを丁寧に振り返りながら、今後の注目ポイントや戦略についてまとめてみました。
ドル円先週の振り返り
先週(5月13日〜17日)のドル円は、米国の経済指標やFOMC関連の発言、さらには米中関係の改善報道など、いくつもの材料が重なり、やや不安定な値動きとなりました。
チャートから見ると、週足では上昇トレンドを保ちながらも、徐々に上値が重くなっている印象です。特に20週移動平均線の上では推移しているものの、149円台のレジスタンスゾーンに近づくにつれて、勢いはやや鈍くなっているんじゃないかなと思います。
日足では、急騰したもののその後は陰線が続き、調整局面に入りかけている可能性も出てきました。実際、148円台後半では戻り売りの圧力が強く、下方向への警戒感も高まっている状況です。
今後は、サポートラインの攻防や移動平均線の傾きに注目しながら、上昇トレンドが継続するのか、それとも短期的な下落トレンドに転じるのかを見極める局面が続きそうです。
月足・週足・日足

①月足(最も長い視点)
全体の流れ:上昇トレンド
チャートの特徴:大きな流れで見ると、2021年頃からドル円は上昇を続けており、現在も高値圏にいます。
注目ポイント
現在は139.50円〜140.15円のゾーン(青帯)で、過去にも何度か止められてきた「重要なサポート」の上にいます。このゾーンを下抜けない限りは、まだ大きな目線では「上昇中」と見られます。
②週足(中期的な動き)
トレンドの流れ:押し目からの反発中
チャートの特徴:週足では、4月にかけて140円付近まで下がりましたが、そこからしっかりと買い支えが入り、現在は再び146円台に戻しています。
注目ポイント
青ゾーン(148.73〜149.39円)は「過去に何度も止められた抵抗ゾーン」。ここに近づくと、また売りが出やすいエリアです。
20・75MAの上に戻っているため、「中期的には回復傾向」とも見られます。
③日足(短期〜実践的な視点)
トレンドの流れ:戻り売りに注意が必要
チャートの特徴:5月に入ってからの急騰で148円台まで上がりましたが、現在は一度下げて146.58円付近で止まっている状態です。
注目ポイント
青い帯(148.28〜149.39円)の手前で反落。ここは「売り圧力が強いゾーン」として注目されます。
下には144.56〜144.87円付近のサポートゾーンもあり、「このまま下がるか、再び上昇するか」の分岐点に近づいています。
4時間足

5月13日に高値をつけた後、上昇チャネルを下抜けてきた動きが見られました。
146.50円付近はチャネルの中間ライン、かつ日足サポート帯も重なる位置だったため、意識されたように思われます。
そこを一時的に割ったものの、その後は押し目買い勢力に支えられて反発中。
現在は145.80〜146.00円付近にある短期レジスタンス(以前のチャネル下限や移動平均帯)に上値を抑えられている形。
ローソク足で見ると、反発はあるが上昇の勢いは弱く、高値切り下げの流れも警戒したい場面ですね。
1時間足

147円台からの下落の流れが継続中。
5月16日以降、安値と高値を切り下げながらの下降トレンド構造がはっきり見えます。
現在は145.80円付近の水平ライン+オレンジのトレンドライン(上値抵抗線)がレジスタンスとして機能。
短期の移動平均線(赤い束)もローソク足の上に位置しており、戻り売りが優勢な状況。
ただし、145円台前半にはサポートも控えているため、売り一辺倒ではなく、反発にも注意が必要です。
全体としては短期的に下降トレンドが継続中ですが、押し目買いの反発も入りやすい位置。
「上がったら売る」「下がったら様子見 or 押し目買い検討」のように、動き出した方向にしっかりついていくのが今週の戦略になりそうです。
今後の注目ポイント
146.00〜146.20円:戻り売りが入りやすいエリア。短期トレーダーの分岐点。
145.00〜144.80円:反発が入りやすいサポートゾーン。割れると下落に勢いが出る可能性。
148.30円以上は強い売りゾーンとなっており、今後も上値を抑える展開が続くかに注目。
まとめ
先週のドル円は、「上昇一服→調整モードへ」移行した重要な週でした。
長期的にはまだ上昇トレンドの中にありますが、短期的には戻り売り優勢の流れ。
しばらくは「戻り売り」「サポート確認からの反発狙い」など、動き出した方向にしっかりついていく相場になりそうですね。